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旧亀石坊庭園~英彦山の庭園群

2016-10-07 (金) 20:30:00 (409d)
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英彦山の庭園群

平安時代から修験道場として栄えた英彦山では殿舎寺坊の多くに庭園が築かれました。
英彦山に現存する庭園は全て池泉鑑賞式の庭園で、豊富な水と安山岩系の良質な石と、それに傾斜地を利用した築庭となっています。
傑作とされる旧亀石坊庭園(室町期)をはじめ、旧政所坊庭園(桃山期)、旧座主院庭園(桃山期)、 顕揚坊庭園(江戸初期)、愕厳坊庭園(江戸初期)、旅殿庭園(江戸初期)等、室町時代から江戸末期までの庭園が、貴重な文化財として保存されています。
現在英彦山山内には17の庭園が残されていますが、埋もれてしまったものや改修により原形が変わったものもあり、今後その数が減小していくことが危惧されます。

旧亀石坊庭園(国指定名勝)

室町時代の画僧・雪舟が築いたとされる、英彦山で現存する庭園の中で最も古い庭園です。昭和3年(1928年)に国の名勝に指定されました。
雪舟は文明2年(1470年)に明より帰朝し京都に入りましたが、応仁の乱を逃れて九州各地を遍歴しています。英彦山の亀石坊には数年滞在していたとされ、この庭園は文明11年(1479年)に築かれたと伝わります。
旧亀石坊庭園の広さは699平方メートルで池泉鑑賞式庭園です。庭園の東側が一段高く、南西へ傾斜していることを利用して築山をつくり、その山裾に池が掘られています。南東部に三尊式の枯滝石組を置き、その西側に巨石を使って滝をつくり、下部に傾斜した巨石を置いています。池泉は工字形で出島をつくり、これを利用した亀石とその対岸に鶴石を置いて向かい合わせています。この作庭の手法は、同じ雪舟作庭として知られる山口市の常栄寺庭園とよく似ています。
雪舟は英彦山に3つの庭園を築いたとされますが、現在残っている庭園はこの旧亀石坊庭園のみです。

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